趣旨文に記した通り、本会の最大の課題は〈哲学者たちは何を考えているのか-を知ること〉です。この趣旨に応じて、会のミニマムな課題は「そのテクストには何が書いてあるのか」「著者は何を述べているのか」「著者は何をしているのか」を知ること、に決まります。参加者に「その他のこと(たとえば読者各人の感想など)を語るな」といった制限を課そうとまでは思いませんが、しかしこの読書会にとってはそれらは二の次のことです。
読書会の最中に、ずっと気にかけておいていただきたいのは、他のひとたちと一緒に読むからこそ使える
という問いです。読書会のスタイルには様々なものがありえますが、本会は、〈そう読める〉理由を お互いに提示しあうことで、そのテクストに何が書いてあるのかを明らかにするという課題に協力して取り組むことを目指します。実際のところ、この作業はそれなりに難しいので、ちゃんとやり始めると「個人の感想」などを述べている暇も余裕もなくなるはずです。
そのような仕方で他人と本を読んだことがない人のために、以下、読書会へのオリエンテーションとして、ガイドとなる指針を幾つか記しておきます*。
* 読書会のなかで、さらに他の指針も紹介します。
※この欄に掲載していた記事は、拡充したうえで読書会スタッフノートに移動しました。読書会当日までにぜひ一度目を通しておいてください。