はじめに | |
第1章 現在において学問として発展させられるかぎりでの形而上学 |
- フッサールによる学問的形而上学の構想を、最初期から『論研』期までに話をかぎって概観する。
- 前著『真理・存在・意識』(とりわけ第1章と第8章)と内容的に重なる。
- 関連資料はすべて調査済み。
- どこまで簡潔に書けるかが課題(前回は、この章におよそ相当するものを書こうとしたらそれだけで博論になってしまった)。
|
第2章 形而上学における志向性の方法 |
- 1908年に書かれた超越論的観念論についての最初の草稿群に至るまでのフッサールの思想の発展を、『論研』ないし1902/3年の講義からはじめて辿り直す。
- 同タイトルの既発表論文(植村 2009)の中心部分をベースにする予定。
- 関連資料はすべて調査済み。
|
第3章 二つのイデアリスムスの交錯 |
- 1908年を中心とした初期超越論的観念論(イデアリスムス)を再構成する。
- この立場が『論研』のイデア主義(イデアリスムス)的な客観的認識論の発展形態であることを示す。
- 関連資料はすべて調査済み。
- 初期観念論の再構成については、未発表の原稿などである程度やっている。
- 客観的認識論との関連を示すところは、おそらく執筆に一番苦労する箇所。
|
第4章 超越論的主観性の受肉 |
- 初期超越論的観念論の枠組みが維持不可能になる過程を、『イデーンI』およびそれ以降の研究草稿を用いて再構成する。
- 既発の論文(Uemura 2013)や発表原稿をベースにする。
- 基本的に素材はすべて揃っている。
|
第5章 現象学の限界問題 |
- 超越論的主観性を身体的なものとみなすことから帰結する問題を概観する。
- この箇所はまだ資料の読み込みが不十分。
- 素材となるテクストがほぼない。
- どれくらい手間取るか未知数。
|
第6章 (タイトル未定) |
- 『イデーンI』の世界無化の議論と現象学的還元の問題を取り上げる。
- 『フッサール研究』次号に掲載予定の論文をベースにする予定(すでに草稿あり)。
|
おわりに |
- 次の仕事(後期フッサールにおける現象学の行為論化)に繋がるような内容にしたい。
|
附論 フッサールの超越論的観念論 論争状況の現在 |
- 本編を踏まえた先行研究のサーヴェイ。
- なくても本自体は成立するけど、研究者としてはやらないわけにはいかない(というか、やりたい)。
|